Photo by Ye Jinghan on Unsplash 昨年末に「2017年の自民党不祥事を振り返る」という記事をまとめたが、2018年に入ってからも、森友・加計問題をはじめ、安倍政権や自民党にまつわる疑惑や醜聞は留まることを知らない状況になってきた。 さらに、中央官庁から地方議会に至るまで数々のセクハラなどハレンチ行為まで拡大し、完全にモラルの底が抜けてしまった様相を呈している。 折しも5月11日に、全国で自民党に対する大規模な抗議行動が企画されているので、このタイミングで2018年の自民党や安倍政権関連の不祥事を振り返っておきたい。 1月 衆議院で野党の質問を「誹謗中傷」と暴言 自民党の渡辺孝一・衆院議員、裁量労働制の拡大で「(野党の言い分は)誹謗中傷クラス、あるいは資料の不備な点を続けて批判している」と暴言。 2月 元神戸市議、政務活動費詐取の疑いで書類送検 架空の領収書を提出するなどして政務活動費約1300万円を不正に受け取ったとして、兵庫県警は6日、橋本健・元神戸市議を詐欺容疑で書類送検した。 3月 新沖縄・北方担当相、色丹を読めず、さらにハレンチ写真まで 沖縄・北方担当相に就任した福井照氏、就任会見で北方領土の色丹を「しゃこたん」と読み間違え。翌日の衆院予算委員会では、2009年に週刊現代で掲載された温泉コンパニオンとのハレンチ写真が。 4月 森友学園問題で開き直った関係者たち 佐川宣寿・前国税庁長官、証人喚問で大阪地検特捜部の捜査を理由におよそ55回にわたって証言を拒否。 森友問題で、太田充理・理財局長、ごみの撤去についてうその説明をするよう森友側への口裏合わせの要請を認める。 安倍首相の衆院選第一声が公選法違反 安倍首相第一声でおにぎり配布。福島県警、公選法違反容疑で福島市議を聴取。 財務省次官のセクハラ発覚、政府ともども開き直り 財務省の福田淳一・事務次官、テレビ朝日の女性社員に対するセクハラ行為が発覚。財務省は事実と判断。 麻生太郎・財務大臣、福田事務次官のセクハラで「被害者本人が名乗り出てこなければ、確認しようがない」「はめられて訴えられているんじゃないか」と放言を連発。 防衛省幹部、シビリアン・コントロールをガン無視 統合幕僚監部の幹部自衛官、民進党の小西洋之・参院議員に「お前は国民の敵だ」と暴言。 懲りずに相次ぐヤジや暴言 松本文明・内閣府副大臣、沖縄県で続発する米軍機の落下物事故や不時着についてただした日本共産党の志位委員長の代表質問に、「それで何人死んだんだ」とのヤジ。 自民党の山田宏・参院比例代表予定候補が、党都連の会議で、保育園の待機児解消を求める母親たちに対して「産んだあなたの責任はどうなのかと言いたい」と暴言。 自民党の勝木勇人・札幌市議会議員、共産党市議に「精神鑑定を受けた方がいいんじゃないのか」とヤジ。 自民党の長尾敬・衆院議員「セクハラと縁遠い方々」と女性議員を蔑視する発言。 5月 案の定、政権自体がヘイト集団 安倍昭恵夫人、今度は在特会元会長を支持するヘイト運動家主催のデモに感謝のメッセージ。 内閣府サイトが、ヘイトスピーチや誹謗中傷野放し。 元自民議員の九州国際大学・学長が「同じビルに中国、韓国のテレビ局が入っている。完全に乗っ取られているんですね。(改憲は)この人たちとの戦い」とヘイト・デマ。 自民党沖縄県連会長、酔って喧嘩 自民党沖縄県連会長の国場幸之助衆院議員が観光客とトラブルになり右足首骨折の重傷、県連が謝罪コメント。 嘘に嘘を重ね過ぎた安倍政権の言い訳、本人たちも収拾つけられず 背任容疑での告発を受理した大阪地検特捜部、迫田元国税庁長官を任意聴取。 「加計学園」問題で、首相秘書官だった柳瀬唯夫・経済産業審議官が一転、学園関係者と首相官邸で会っていたと認める方向に。 麻生財務相、セクハラで開き直り 財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ問題について、麻生太郎財務相は訪問先のフィリピンでの記者会見で「セクハラ罪っていう罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」などと発言。 もういい加減、こんな政権は取り換えましょう。
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イエスのベーシストだったクリス・スクワイアによって1975年にリリースされたソロ・アルバム "Fish Out Of Water" がリミックスされ、ボックスセットとして蘇った。
デジタル音源はCD 2枚とDVD 2枚の計4枚。CDの1枚目は今回新たにリミックスされたオリジナルの5曲。また2枚目は従来のミックス音源に加えて、"Lucky Seven" と "Silently Falling" のシングル・ヴァージョン、アラン・ホワイトとの共作 "Run With The Fox"、"Return Of The Fox" の計4曲が収録されている。
DVDの1枚目は5.1チャンネルのサラウンド音源。
2枚目はビジュアル・コンテンツで、 "Fish Out Of Water" のプロモーション動画と、クリスのインタビューを楽しむことができる。 さらにアナログ音源としてLP丸ごとに併せ、各シングルも付属。
ブックレットは、それぞれの曲のオリジナル・テープのトラックの情報を撮影した写真などが含まれており、資料としても貴重なものであった。
ダメ押しでジャケット写真の裏面を巨大化したポスターまで着いてくる。
往年のファンには至れり尽くせりで涙ものであるが、クリスは既にこの世にいない。合掌。 Photo by Dylan Gillis on Unsplash ビジネスシーンにおける日本人の英語について、いつかブログに書こうと考えていたが、ちょうどいい機会が訪れた。 ツイッターで次のような投稿を発見したのである。 投稿者の氏名は控えるが、ある大手予備校の英語講師とのことであった。 授業では「ミーナサァン コニチワ」と片言の聞き取りづらい日本語を話して「ほら、イライラするでしょ? 私たちの母語である日本語をわざわざ勉強してくれて、片言とはいえ日常で使用する努力を怠らない外国人を見下して嘲笑う態度。 典型的な人種差別の一形態であり、人として到底許されるものではない。 こうした人物が若い人たちに対する教育に従事していることに戦慄する。 また、この人物は英語の講師でありながら、国際的な場での英語の使われ方に接した経験がないのだろうとの疑念を抱かざるを得ない。 発音が完璧であるに越したことはないが、日本人がLとRを使い分けられないのはどうにもならない。 似たような例だが、フランス語では ”H” を子音として発音されることがないため、フランス語圏の人にとって「ホテル」の発音が難しく、どうしても「オテル」になってしまう。 ”~nation” と表記される単語の発音も簡単ではないようで、「~ネイション」ではなく「~ナスィオン」とフランス語風に発音される場面も何度か目撃した。 母音や子音の発音だけではない。日本人が英語を話す際には、どうしても日本語風味のイントネーションになってしまう。 インド人はヒンズー語、中国人は中国語のイントネーションを引きずる。 当たり前のことだ。 仕事柄、世界各国からマーケティングや営業の責任者が集まっての喧々諤々の会議に数多く参加してきたが、それぞれがそれぞれの英語を話すし、それを取り立てて指摘するような場面に遭遇したこともない。 そもそも言うまでもなくイギリスとアメリカでは英語とは言え大幅に異なるし、オーストラリアとニュージーランドの間でも母音の発音が微妙に違う。 アメリカ国内でもニューヨークの連中の機関銃のような速度の英語は、西海岸のベイエリアの住人は聞き取れないことがあると言う。 日本語は一方言であった江戸弁を「標準語」として定めているが、英語に「標準語」はないのだ。 余談であるが、日本人が文法上間違いやすい点は、ヨーロッパの人たちも同様に間違えるということも、多くの例で見てきた。 例えば “looking forwards to“ の後は名詞になるため、動詞であれば “looking forwards to meet” ではなく “looking forwards to meeting” としなければならないが、ヨーロッパからのメールで前者のような表記になっているのは珍しいことではない。 また ”discuss” は他動詞であるため ”about” を付けないというのもTOEICなどの試験での頻出問題であるが、これも同様である。 ビジネスメールで文法が正確であることは大切であるが、完璧である必要もない。 社会人として30年以上にわたり外資系IT業界で働いてきたが、カントリーマネージャー・クラスの人たちの英語が案外べたべたな「日本人英語」であったのが事実だ。
また極端な例ではあるが、本社からのレビューの場で “prospect list” というべきところを「案件リスト」で押し通した強者の営業本部長もいた。 いろいろな人が何度も指摘してきたことであるが、実際に英語を使う場面において最も重要なことは細かい発音や文法よりも「何を話すか」に尽きる。 ましてや差別意識を織り込むことなど論外だ。 4月14日午後、公文書改竄や加計学園問題などの疑惑究明を求める集会「国会前緊急抗議行動」が開催され、5万人もの人たちが集まった。 しかしこの日も、国会周辺には早い時刻から鉄柵が張り巡らされ、多くの人々が中に押し込められる形となってしまった。 鉄柵には鉄パイプが通され、さらにむき出しの針金、ロープ、結束バンドを使って固定されており、参加者の安全性を無視していると言わざるを得ない状態だった。 しかも憲政会館前では、鉄柵が二重に設置されているという過剰ぶりである。 しかしあまりにも多くの人たちが集まったため、集会が始まってからおよそ一時間ほど経過した時点で、後方から鉄柵が決壊してしまった。
決壊したら決壊したで、倒れた鉄柵から鋭利な針金や金具がさらにむき出しになってしまい、たいへん危険な状態になった。 一方、決壊の結果、国会前に多くの人々によって埋め尽くされる空間が出現した。これこそが現政権が最も忌み嫌い、危険な鉄柵を使ってでも阻止したいものだったのだろう。
そして、決壊後の鉄柵の亡骸。こんなことなら初めから設置しなければよい。
Photo by Jonathan Dubon on Unsplash
4月7日、川崎のClub Cittaで行われたスティーヴ・ハケットのライブを、前から三列目で観ることができた。 スティーヴの指使いを間近に観察できる席である。 このため彼がタッピング奏法の元祖の一人であるとの説が正しいことを、自分の目で確認しようと構えて臨んだ。 実際、1973年にリリースされたジェネシスのアルバム "Selling England by the Pound" でタッピング奏法が使われている。 これは冒頭の曲 "Dancing with the Moonlit Knight" のライブ動画で確認できる。 こちらの動画の04:01あたりで、指でなくピックでタッピングしているのが判るが、7日のライブでも同様であった。 またスティーヴ・ハケットに続いて1975年、クイーンのブライアン・メイが超鉄板曲 "Bohemian Rhapsody" でタッピング奏法を披露している。 公式動画の05:16あたり。 さらに1977年のアルバム "News of the World" の "It's Late" では、タッピングにアーミングを組み合わせた派手なギター・ソロを聴くことができる。 タッピング奏法は1978年のヴァン・ヘイレンのファースト・アルバムの "Eruption" や "You Really Got Me" で知られているが、これより数年早くスティーヴ・ハケットやブライアン・メイが既に実装済みなのであった。 なおエディ・ヴァン・ヘイレンのタッピング奏法は、1982年にリリースされたマイケル・ジャクソンの代表曲 "Beat It" のギター・ソロで完成形として炸裂する。 公文書改竄の真相究明を求める市民が、連日官邸前へ押し寄せる事態になっている。週末のピーク時には一万人を優に超える人々が集まり、またそれに対応する警察官の数も非常に多くなってきた。 こうした警察の任務は警察法第二条を根拠法とする「雑踏警備」の一種であり、治安警備とは本質的に異なるべきものである。 ところで、雑踏警備については、一般に販売されている書籍やマニュアルが殆ど見当たらない。 一方、兵庫県警が「雑踏警備の手引き」をPDFで一般公開している。2001年の明石花火大会で発生した圧死事故を分析し、教訓にしたものだ。 これは雑踏警備に関して現在まとめられた唯一の資料と思われ、一般のイベント主催者の間でも広く参照されている。 まずこの資料から、雑踏警備の定義を確認しておきたい。 雑踏警備とは、祭礼、花火大会、興行、競技、その他の行事等の開催により、特定の場所に不特定多数の人が一時的に集まることにより、事故若しくは混乱等が発生し、または発生するおそれがある場合において、部隊活動により事故又は紛争等を防止するために行う混雑緩和、犯罪の予防、交通の規制等の諸活動をいう。 要するに官邸前は、祭りや花火大会の警備と同じということだ。 さらに資料に記載された対応策を見ることで、官邸前での警察の動きを理解することができる。 人は常に動かす。しかも、ゆっくり。動かしてさえおれば、相当大きな群集も怖くない。 抗議の現場から遠い道のりを歩かされたり、地下鉄の出口を迂回させられた人が多いのも、このせいであろう。 分断誘導~通称いかだ流し 3月23日に国会議事堂前駅の出口3番と4番の間で発生した事態が、正にこのイラストとおりのものであった。しかし前方には余裕のあるスペースがいくつもあり、「会場が飽和状態で前進できない」状態ではなかったのだ。 警察部隊内での連絡不足や不手際であったと指摘されても仕方あるまい。 そしてハード面に関しては、このような記述が為されている。 群集が集まる空間は、オープンスペースが原則である。 オープンスペースが原則! では警察が設置したこの鉄柵はいったい何のためだったのか。 鉄柵はロープでがんじがらめに縛られ、結束バンドまで使われて、混みあった人々が容易に脱出できないようになっている。これでは敢えて事故を起こすことを狙ったようなものではないか。こんなことを繰り返さないよう、警視庁には猛省を求めたい。 なお、雑踏警備の根拠法である警察法第二条の二項は次のように定められている。 警察法第二条二項 官邸前に集まっている人々は暴徒ではない。
むしろ政府に対して「憲法を守れ」「法律を守れ」と極めて真っ当なことを求めているだけだ。 再度言う。警察による警備においては警察法第二条二項に則り、日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない。 3月24日、アメリカの高校生たちが呼びかけた銃規制のためのアクション "March For Our Lives" が全米各地で行われ、首都ワシントンだけでも100万人を超える人々が参加した。
ミュージシャンをはじめ多くの著名人たちも参加しており、ワシントンではマイリー・サイルス、ニューヨークではポール・マッカートニーの参加が確認されている。 — Miley Ray Cyrus (@MileyCyrus) 2018年3月24日
またコンヴァースのように、力強いポスターの制作や携帯充電の施設を提供して、抗議行動を正面から支援する企業も現れた。
一方、日本でも25日の午後、政府による公文書改竄問題に対して、東京・新宿の伊勢丹前で「内閣総辞職を求める緊急新宿大街宣」が行われ、歩行者天国の1ブロックを埋めつくす人たちが集まった。
最前列から。
最後尾から。
こちらでは多くの市民や学者に加え、野党各党からも応援のスピーチが届けられた。
市民の政治参加は、選挙の投票だけではない。 おかしいと感じた時には、おかしいことを正さなければならない。 みんな、もっと怒っていい。 As the news of the Finance Ministry's public document-tampering, thousands of people gathered in front of the Prime Minister's official residence in Tokyo on the evening of March 16th to ask for resignation of the cabinet .
Anyway many policemen surrounded the people and forced them not be able to move. The police generated dangerous situation and several people were injured as results.
The police blocked not only the sidewalks but also the crosswalks.
The police blocked the entrances of the subway. Unbelievable.
The police also hindered getting off from taxis.
Japanese media do not report this situation. It means that democracy in Japan is on the brink of dying today. I hope many international media will report. Another gathering is planned on 23rd March. Photo by Alex Knight on Unsplash 7年前の2011年3月11日、日本を東日本大震災が襲った。地震に続く津波や原発爆発などの被害も加わって、この日を境に日本の風景と日常は一変してしまったと言えよう。 多くの死傷者を出し、また今なお避難生活を余儀なくされている東北地方の被災者の方々を思えば、東京在住の私の体験など比べようもない。それでも、ある種の心的外傷により、当日の詳細について書き起こすことが躊躇われていたのは事実である。 しかし時の経過とともに記憶が曖昧になってきたので、そろそろ自分自身の身に起こったことを書き残しておこうと思う。 なお Blockquote で囲んだ部分は、後に報道で知ったところである。 14時46分 東北地方から関東地方にかけて巨大な地震発生。当時、私は千代田区麹町にあるオフィスビルの6階にいた。揺れは大きいだけでなく長い時間続いたため、ラック上のサーバが次々と床へ落下し、また大きなコーヒーマシンも倒れて熱湯が床に溢れてしまった。窓から見えるニューオータニの最上階がゆっくりと左右に動いているのがわかる。 入居していたオフィスビルは新しくないものだったので、倒壊の不安が心を横切った。本気で生命の危機を覚えたのは生れて初めての経験である。 なおこの後家族と連絡を取り合ったはずなのだが、なぜか記憶から欠落している。 15時30分ころ 16時ころ オフィスのテレビから、東北地方の津波と火災の被害の映像が次々と流れてきて、言葉を失う。 外出先から戻ってきた同僚からは、オフィス近くの九段会館でも天井崩落で救急搬送された人たちがいるとの話を耳にした。 自宅の方向へ向かう鉄道は全て停止しており、復旧の見通しも立っていない中、オフィス近隣のホテルは全て満員で、また周辺のコンビニからは既に食料がほとんど消えていた。 仕方がないので意を決して、30km先の町田の自宅まで歩くことにした。 (なお東京都は2013年、東日本大震災を教訓にした条例で、帰宅困難者が3日間過ごせるよう、水や食料などの備蓄の努力義務を事業所に課している。) 17時30分ころ オフィス出発。 国道246号線の車道は渋滞でまったく動いておらず、歩道も大混雑。青山にある自転車専門店では10万円近い高額な商品まで全て売り切れてしまっていた。やはり歩くしかない。 途中の渋谷は大混雑で、歩道橋を渡るにも一苦労であった。 いったん夕食を摂るために池尻大橋のラーメン店に入り休憩。 19時03分 19時30分ころ 二子玉川到着。 途中の三軒茶屋あたりでは、徒歩の帰宅者にスープを振る舞う飲食店もあった。ここまでの間、国道246号線沿いの歩道の混雑はまったく減る事もなく大渋滞であった。 二子玉川ライズのフロアで30分ほど足を休ませてもらったが、ここも同じような人でいっぱいだった。 多摩川を渡る橋も歩行者で埋め尽くされていた。 20時ころ 23時ころ ただひたすら西へ向かって歩き続けながら、時々携帯をチェックして東急の運行状況を見ていたが、横浜市青葉区荏田付近へ来たところで電車が動き始めたことがわかり、駅まで向かいようやく乗車。 最後の10kmほどは歩かずに済み、何とか日付が変わる前に帰宅して家族に再会することができた。 震災当日、私自身は自宅へ帰りつくことで頭がいっぱいだったが、同時に福島第一原子力発電所ではたいへんな事態が進行していた。そして翌12日、1・3・4号機が大爆発を起こし、最悪の原子力事故となる。
7年が経過した2018年現在に至っても原子力事故は何一つ収束していないし、今なお7万3000人もの人たちが避難生活を強いられている。何が「美しい国」なのだろうか。 Photo by Chris Barbalis on Unsplash 自社サイトの採用ページで、社員に素手でトイレ掃除をさせる写真を掲載した企業が、多くの批判を浴びた。 感染症など衛生面で問題視されるのは当然であるし、なによりまず倫理の面で全否定しておきたい。 この「素手でトイレ掃除」は、悪名高いスタンフォード監獄実験で看守役が囚人役に対して行った残虐な拷問の一つである。 スタンフォード監獄実験とは、1971年に米スタンフォード大学で行われた心理学の実験で、公募した学生たちを看守役と囚人役に分け、その役割や肩書によってどのような振る舞いを取るのか観察するものであった。 しかし看守役による囚人役に対する虐待がエスカレートし、精神を破綻してしまう学生まで出てしまい、途中で中止を余儀なくされたのである。 このスタンフォード監獄実験でどのような虐待が行われたのか、実験の公式サイトにて確認してみたい。 The guards again escalated very noticeably their level of harassment, increasing the humiliation they made the prisoners suffer, forcing them to do menial, repetitive work such as cleaning out toilet bowls with their bare hands. 再度確認しておくが、「素手でトイレ掃除」は、スタンフォード監獄実験で最悪の拷問の一つとして断罪されている。 そしてこの行為は、いったいどんな違いがあるのだろうか。 なお、社員に「素手でトイレ掃除」をさせる行為は、イエローハットの創業者による考案と言われている。
ご本人は東洋経済のインタビューにて、「素手でトイレ掃除」の効用で「謙虚な人になれる」と語っているが、謙虚どころか人としての尊厳を奪われているだけであろう。 こんなことが研修と称してまかり通ってよいわけがない。 |