Photo by Artem Bryzgalov on Unsplash 未だに年間20回以上はライブを観に行っているので、良い席を確保する努力が生活の一部になってしまっている。 今から30年以上前、海外ロック・アーティスト招聘のほとんどはウドーが仕切っていたが、まだネットも携帯もなかったので、良席のチケットを取るのは力業だった。 新聞の朝刊でライブの告知広告をチェックするや否や青山のウドー事務所へ駆けつけて整理券を確保する。 そして後日、乃木坂の別の事務所で、整理券の順にチケットが発行される仕組みになっていた。 これがエスカレートして、予め朝刊のゲラ段階の情報を入手したうえで始発に乗ってウドーへ向かうようになり、これで常に前から三列目くらいのチケットをゲットしていた。 こうなると、もはやライブを観に行くことより、良席を取ることが目的化してしまった。 まったくアホなことである。 その後チケットの予約がネットに移行してからは、こうした馬鹿げた行為はできなくなってしまったが、その代わりに先行予約のための会員制度を活用することになった。 こうした会員制度は殆どが有償なので、果たして会費を払うだけの価値があるのか、実体験に基づいて検証してみたい。 ウドー 海外アーティスト招聘の草分けであるウドーは先行予約できる有償の会員制度として「ウドープレミアム・メンバーズ」を用意している。 年会費は4,800円となっており、決して安くはない。 しかし一般販売よりも座席の位置を優遇してくれるので、年に数回チケットを購入するのであれば、十分元は取れるのではないかと思う。 昔のように整理券のために始発で青山まで飛んでいくことを考えれば、これくらいの金額は仕方ないのだろう。 さて席の位置の件について今年の例で言えば、Anderson, Rabin & Wakemanはオーチャード・ホールで前から四列目、Mr. Bigは武道館のアリーナど真ん中であった。 なかなか最前列という訳にはいかないが、このくらいの位置感で見られるのなら上々である。 クリエイティブマン Summer SonicやLoud Parkのような大規模なフェスに加え、マイケル・モンローやポール・ウェラーなど渋いところまで幅広く招聘しているクリエイティブマンの先行予約制度は「3A Members」と名付けられており、こちらも年会費5,000円となかなかの金額である。 3Aでは、ウドー同様にチケットの先行予約ができるほか、フェスのグッズが貰えたり、無償でライブのモニター招待があるなど、お徳感満載だ。 モニター招待は月に数回案内があるので、知らないバンドを観に行くためには絶好のチャンスである。 私自身、守備範囲外のソウル系アーティストやサマソニで来日した新人バンドなどに招待してもらった。 ちなみにモニターに応募して外れたことはまだないので、これだけで十分に年会費の元を取っている。 Blue Note Tokyo 基本的にジャズの店であるが、最近はなぜかレジデンツやジョン・ケイルなど捻くったところを呼んでくれるので、時々寄らせていただいている。 先行予約は「JAM SESSION」という制度を設けており、入会金1,000円、年会費3,500円となっている。 「JAM SESSION」で何回か予約をかけたが、すべてアリーナの四列目内であった。 ジョン・ケイルのライブで演奏前にステージを撮影したのがこちら。 ドラムの生音がそのまま聞こえるような席である。 キャンディ・ダルファーやブレッカー・ブラザースなど人気の高いミュージシャンでも、ほぼ同じような良席を確保することができた。 ビルボードライブ東京 ビルボードの先行予約制度は「Club BBL」となっており、初期手数料1,080円と年会費3,240円が必要になる。 ビルボードの場合、会員専用の席が用意されており、図のピンクのエリアで観ることができる。 最前列から二列は自由席になっているが、会員でも最前列で観るためには、敢えて自由席で予約して当日の開場時間に入ればよい。
このようにすべてをネットだけで完結するのではなく、若干でも努力を擁する要素を残しているところは好感が持てる。 なお、岸谷香クラスの人気アーティストになると会員予約だけで埋まってしまい、一般販売ではアウトになってしまうケースがあるので、ここも確実に席を押さえたければ会員になっておくのがよかろう。 なお、ぴあやe+も会員にはなっているが、実際のところ殆ど使ったことがない。
1 コメント
マサムネ太郎
8/10/2017 09:32:42
地方在住のものとしては、好きなアーチストが仙台に来た時のみ観に行きます。(ポール・マッカートニーを除く)
返信
返信を残す |