Photo by Chris Barbalis on Unsplash 自社サイトの採用ページで、社員に素手でトイレ掃除をさせる写真を掲載した企業が、多くの批判を浴びた。 感染症など衛生面で問題視されるのは当然であるし、なによりまず倫理の面で全否定しておきたい。 この「素手でトイレ掃除」は、悪名高いスタンフォード監獄実験で看守役が囚人役に対して行った残虐な拷問の一つである。 スタンフォード監獄実験とは、1971年に米スタンフォード大学で行われた心理学の実験で、公募した学生たちを看守役と囚人役に分け、その役割や肩書によってどのような振る舞いを取るのか観察するものであった。 しかし看守役による囚人役に対する虐待がエスカレートし、精神を破綻してしまう学生まで出てしまい、途中で中止を余儀なくされたのである。 このスタンフォード監獄実験でどのような虐待が行われたのか、実験の公式サイトにて確認してみたい。 The guards again escalated very noticeably their level of harassment, increasing the humiliation they made the prisoners suffer, forcing them to do menial, repetitive work such as cleaning out toilet bowls with their bare hands. 再度確認しておくが、「素手でトイレ掃除」は、スタンフォード監獄実験で最悪の拷問の一つとして断罪されている。 そしてこの行為は、いったいどんな違いがあるのだろうか。 なお、社員に「素手でトイレ掃除」をさせる行為は、イエローハットの創業者による考案と言われている。
ご本人は東洋経済のインタビューにて、「素手でトイレ掃除」の効用で「謙虚な人になれる」と語っているが、謙虚どころか人としての尊厳を奪われているだけであろう。 こんなことが研修と称してまかり通ってよいわけがない。
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