午後6時、雨の降りしきる東京のJR秋葉原駅前は異様な空気に包まれていた。選挙戦を締めくくる「最後の訴え」で安倍首相が到着する1時間半前から、無人の自民党選挙カーの周囲を人が埋め尽くし、数え切れない日の丸の旗が揺れている。
この21日の秋葉原に限らず、安倍首相が街宣で訪れた先々から異様な光景が報告されていたが、開票まで報道に載ることはなかった。ここでは各地の状況を記録しておきたい。
なお動画や写真はツイッターの投稿から引用させていただいた。
10月16日 大阪・梅田
この日、安倍首相による選挙戦初の大阪入りとなる街宣では、抗議のプラカードを掲げる女性に対し、自民党支持者と思われる男性たちからまるで暴力団のような言葉が浴びせられた。なお男性の襟には日本会議のバッチが確認できる。
こんなん、お前国賊やないかい。何をやっとんや、これ、お前。どうせお前ら沖縄行って同じことやってんねやろ。わかっとんねんぞ、お前。いい加減にせい、お前、バカタレ、ほんま。
「国賊」!!これが敗戦から70年も経った日本の現実である。
10月18日 東京・池袋
東京でも熱狂的な聴衆が集めり、そこへ日の丸が配布された。
ここでは抗議のプラカードを掲げた女性が、支持者と思しき男性から二度に渡って傘で殴られるとの報告が挙がっている。
10月20日 東京・三軒茶屋
午前中の神奈川県下に続き、下北沢、自由が丘、三軒茶屋、そして大井町と街宣が繰り広げられた。
「おいTBS! 選挙違反は犯罪なんだよ」「おいテレ朝!選挙違反は犯罪なんだよ」なるプラカードを掲げたグループが街宣周囲を練り歩く異様な光景。
さらに「北朝鮮とは話し合うべきでない」と絶叫する首相に熱狂する聴衆。話し合わないのなら、何を始めると言うのか。
10月21日 東京・秋葉原
そして選挙戦最終日の秋葉原。もはやファシズム感を隠そうともしない街宣と聴衆。
この日も「おいTBS!」「おいテレ朝!」のプラカードが練り歩き、最後には取材陣が「マスゴミ帰れ!」との罵声を浴びせられることになった。
ところで、こうした場で熱狂した人たちに思い出してもらいたいのは、森友学園問題だ。
「安倍首相がんばれ!安倍首相がんばれ!」と幼稚園児たちに叫ばせ、「安倍晋三記念小学校」と名付けた学校まで建設しようとした人物が、その後どのような仕打ちを受けたのか。 そして、1934年にナチスが行ったことにも気が付いてほしい。大規模なホロコーストが開始されるに先んじて大量に粛清されたのは、邪魔となった跳ね返りの突撃隊である。 彼らは自分たちの損得に合わないと見るや、熱烈な支持者でさえもバッサリと切り捨てるのだ。
追記 (20:30 27/10/2017)
散々「北朝鮮」で煽っておきながら、選挙が終わったとたんに「北朝鮮のおかげ」との麻生発言。有権者をバカにするにも程がある。 麻生副総理がまた放言…自民圧勝は「北朝鮮のおかげ」 自民大勝、麻生氏「北朝鮮のおかげ」発言 野党は批判 麻生副総理「北朝鮮のおかげ」…衆院選勝利 自民大勝「北朝鮮のおかげ」 麻生氏、衆院選結果で発言
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