久保田直己 不撤不散
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サージェント・ペパーズ 50周年エディションが来た

28/5/2017

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ビートルズのアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の50周年記念エディションが到着した。
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予約していたアマゾンからの発送だが、いつにも増して厳重な梱包。段ボールで二重になっている。それにしてもでかいし重い。
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1987年の20周年記念エディションと比べてみる。CDがアナログを凌駕し始めた1987年には、歌詞通り '20 years ago today' がプロモーションの合言葉に使われたのを今でもはっきり覚えているが、そこからさらに30年もの年月が経過した事実にも改めて驚愕。
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さて開梱してみると、まずはマスターテープのケースを捩った仕様。
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さらに中味は、重量級ブックレット(重い原因はこれだった)、ポスター数点、そしてアナログ盤当時のサイズで制作されたジャケット。当然裏面には歌詞が掲載されている。涙。
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ジャケットを開くと、CD 4枚にBlu-RayとDVD。どこから手を付けるべきか悩んでしまうが、そりゃまずオリジナル音源にリミックスを施した一枚目からでしょう。
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このリミックス、とにかく凄い。
40年以上聴き続けてきたオリジナル盤の問題点をすべて解決し、完全に21世紀仕様として蘇らせている。
オリジナル盤では、楽器やボーカルを完全に左右へ振り分けた疑似ステレオだった。
例えば一曲目のタイトル曲ではポールのリードボーカルを右へ寄せ切っていたし、リンゴのドラムも塊となって片チャンネルにまとめられていた。
新しいリミックスでは、定位が完璧に修正されている。
まずタイトル曲のポールのリードボーカルが完全にセンターに移動されていることに気づく。
リンゴのドラムも、タムやハイハットなどが分離され、定位し直されている。
オリジナルの録音では8チャンネルしかないためドラムは塊になっていたはずだが、どうやって分離したのだろう。
現在のデジタル技術の粋なのだろうが驚くしかない。
リンゴのドラムの改善が特に顕著なのは2曲目の 'With A Little Help From My Friends' で、スネアがセンター、ハイハットがやや左側に寄せられており、ドラムがクリアに分離されたため今まで聞こえにくかったコーラスでのタンバリンまではっきり聞き取れるようになった。
なお 'A Day In Life' では、ピアノなどが左側でリズムを刻んでいるため、敢えてドラムは右側へ寄せたままになっている。
'Lucy In The Sky' のイントロではハープシコードがパンポットで微妙に左右に動くことで全体に広がりを持たせているし、アルバム全体を通じてコーラスの広がりも圧倒的。
​またポールのベースの音質の改善も顕著で、輪郭がはっきりしたうえに、重い音になっている。

2枚目以降のアウトテイク集にまで辿り着くにはまだしばらく掛かりそうだが、これはとにかく「買い」である。

追記 (21:00 28/5/2017)
NPRでのジャイルス・マーティン(ジョージ・マーティンの息子)のインタビューによると、オリジナル制作当時は4トラックを重ね続けて音を作っていったので、今回の50周年記念エディションにあたっては最初のテイクを含むテープに遡って音源としたとのこと。
それらはヒスノイズもなく極めてクリアな音だったとも証言している。
音質改善はデジタル技術に頼ったわけではなく、全て原音の良さにあった。
​ますます恐るべしである。
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