久保田直己 不撤不散
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ライブ三昧復活の2023年

3/12/2023

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2022年に再開したライブは、2023年にはいって完全に復活した。
ディープ・パープルやエリック・クラプトンといったベテラン勢に加えて、リナ・サワヤマやマネスキンのような旬のアーティストまで、多くの人たちが海外から来日してくれたことが大きな特徴であろう。
私自身、昨年末に「時間と財布が許す限り、片っ端から観に行くしかない」と書いたのだが、その通り、ライブがあればとにかく片っ端から参加してみた。
勢いで、2023年はフジロックとサマソニの両方とも行くことになってしまった。

1月20日(金) 東京ガーデンシアター リナ・サワヤマ

2022年のサマソニ以来、半年ぶりの凱旋ライブである。
サマソニ同様に、ギター、ドラム、ダンサー全て女性で編制され、超絶にかっこいい。
アコースティック・コーナーでは、"Dedicating to gay community" とのMCで、性的マイノリティに捧げる歌を歌い、会場中でレインボー・フラッグが掲げられた。
母国でのライブであるため、MCのほとんどはベタな日本語で通していたが、いわゆる "Anime" "Kawaii" "Harajuku" みたいな日系に対するステレオタイプを一切排したド直球の実力で勝負しているので、兎に角かっこいいのである。
ちょうど同時期、グウェン・ステファニーが Harajuku Girls なるプロジェクトで「まるでミンストレル・ショーだ」と文化的簒奪として批判を受け、アメリカのアジア系市民からボコボコにされているのと対照的だった。
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2月13日(月) ガーデンホール クーラ・シェイカー

リナ・サワヤマに続き、クーラ・シェイカーも2022年のサマソニから1年もおかずに再び来日した。
サマソニでは時間の制約があったが、今回の単独ステージでは演奏時間も正味1時間半となった。
ノリのよい "Hey Dude" で幕を開け、途中にジョン・レノンのカバー "Gimme Some Truth" などを挟んで突っ走り、これまたノリのよい "Hush" でいったんエンディングとなる。
アンコールは「ジョージ・ハリスンに捧げる」とのMCで、ラーガ・ロックの "Gokula" から "Govinda" まで演奏。
クリスピアンは、サイケなプリントを施した2本のストラトを持ち替えていた。
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2月19日(日) 東京ドーム レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

2016年のフジロック、2019年のサマソニから4年ぶりの来日。
単独公演としては2007年から16年ぶり、ジョン・フルシアンテが復帰してからは初の来日となった。
広大な東京ドームがスタンドの上のほうまでビッチリと満席である。
セットリストは2022年にリリースされたアルバム "Unlimited Love" と "Return of the Dream Canteen" を中心にしたものだったが、過去のアルバムからも満遍なくピックアップされ、特にアンコールは " Blood Sugar Sex Magik" から2曲演奏された。
ライブのスタートが17時半と非常に早く、アンコールを含めて丸二時間の演奏であったが、まだ19時半という時刻に終了してしまい、若干気抜けしてしまった。
ちなみに今回初めて東京ドームの「バルコニー席」のチケットで入場したが、ステージは遠いうえに真横、モニターすらまともに見えないという状態で、はっきり言って価格が高いだけのクソ席だった。
野球観戦ならいいのだろうが、ライブで座る席ではない。
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2月27日(月) 日本武道館 メガデス

こちらも2017年から7年ぶりの来日。
この日のライブはWowWowで生中継された他、全世界に同時配信された。
今回のライブには、旧メンバーで日本在住のマーティ・フリードマンが後半に参加し、"Countdown to Extinction" "Tornado of Souls" "Symphony of Destruction" の3曲を演奏して、激しいギター・ソロを繰り出した。
直前の24日の追加公演ではマーティが参加しなかったが、この日はマーティが参加した3曲がセットリストに追加される形となったとのことで、幸運であった。
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3月3日(金) Zepp ダイバーシティ東京 アーチ・エネミー

2018年の六本木EX THEATERでのライブから5年ぶり。
直前にメガデスの来日があったこともあり、なぜかメガデスのシャツを着た観客が多かったのが笑える。
ライブは19時きっかりに始まって、アンコールを含めて丸二時間やってくれた。
クリア・ボイスから突如デスボイスに切り替わるアリッサの変幻自在のボーカルと、激しいヘッドバンキング。
そして、ギターは高速のスラッシュ・リフだけでなく、ブルーノートを多用した泣きのギターの絡みも聴かせてくれた。
デスメタルという狭いカテゴリーに捉われない素晴らしいバンドである。
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3月8日(水) ビルボードライブ横浜 PUFFY

毎年必ず一度は見るPUFFY。
六本木のビルボードで観るのが通例だったが、今回は良い席が確保できなかったので、席に余裕のある横浜へ行ってみた。
相変わらずの脱力MCが心地好い。
この日のライブでは、洋楽のメドレーにチャレンジして、これがたいへん楽しかった。
まさかPUFFYの二人からガンズの "Sweet Child O'Mine" やMr. Bigの "More Than Words" が聴けるなんて予想すらしていない。
ビルボードのステージは短いのが残念だが、最後はお約束の「アジアの純真」「これが私の生きる道」で終了。
大満足。
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3月11日(土) 有明アリーナ スティング

ポリスとしてデビュー45周年を迎えるタイミングでの、4年ぶりの来日。
今回は息子のジョー・サムナーがアコギ一本で30分ほどのオープニング・アクトを務めた。
ポリスの "Message in a Bottle" で開幕した後はほぼソロの曲が続き、後半になって "Walk on the Moon" "So Lonely" など再びポリスの曲を炸裂させ、最後は "Every Breath You Take"、アンコールは "Roxanne" で盛り上げた。
およそ二時間にわたるライブだったが、使い込んだベースを持ち替えることなく、ステージを走り続けた。
恐るべき71歳。
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3月13日(月) 日本武道館 ディープ・パープル

ディープ・パープルも、2018年以来、5年ぶりの来日である。
1972年の初来日から実に51年経っており、当時20代だったイアン・ギランやロジャー・グローバーは77歳、イアン・ペイスは74歳である。
直前に脱退したスティーブ・モースに代わって加入したサイモン・マクブライドは、トリッキーな技を繰り出すわけではないが、しっかりとバンドを支えていた実力者である。
セットリストは新旧取り交ぜてのものとなったが、"Highway Star" で始まり "Black Night" で〆るという、正に51年前のライブを蘇らせる構成だった。
まさか51年も経ってから、この場所で "Highway Star" を演奏するとは、本人たちも夢にも思わなかっただろう。
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3月26日(日) 幕張メッセ LOUD PARK

2017年を最後に、さらにコロナの影響もあって6年間開催されてこなかったLOUD PARKが、ようやく復活した。
ナイト・ウィッシュやストラトヴァリウスのようなシンフォ系に、カーカス、クリーター、スレイヤーといったゴリゴリのエクストリーム系、スラッシュ系を取り交ぜた、メタルの幅広いサブ・ジャンルを含むフェスとなった。
観客側にとっても待ちに待ったイベントであったため、午後早い時刻のブリード・フロム・ウィズインから、会場のあちこちでサークル・ピットやモッシュ、ダイブが炸裂。
ヘッドライナーのスレイヤーでは、ザック・ワイルドが超重量級のギターを堪能させてくれた。
バンドとバンドの間にまったく休憩がない、さながらメタル耐久レースのようだったが、とても楽しいイベントであった。
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4月1日(土) ビルボード東京 リチャード・カーペンター

カレンが亡くなってから40年も経ってしまった。
カーペンターズとしての最後の来日は1976年なので、実に47年の時を経てのライブである。
まずはリチャードがピアノだけで "Close to You" を弾き始めたので、最初から涙腺決壊。
"Rainy days and Mondays" や "I Need to Be in Love" などのヒット曲が続くが、全てピアノのみの演奏である。
おそらくカレンへのリスペクトなのだろう。
一方、MCの時間はふんだんに取り、しかも通訳まで付けてくれており、日本のファンとのコミュニケーションに十分配慮してくれているのが判る。
しかも観客から質問を受け付けるコーナーまで設けてくれた。
「カレンのボーカルがワン・テイクでOKとなった曲があると聞いたが、どの曲か?」とのマニアックな質問に対して、リチャードは「カレンは才能があったのでワン・テイクの曲はいくつもあったが、"Only Yesterday" もその一つだ」と答えて、「本当はセットリストになかったんだけど」と言いながら、そのまま "Only Yesterday" を演奏してくれた。
この後は楽器をエレピに替えて、リチャードの娘たち3人が登場して、"I’ll be yours" や "Top of the world" を演奏。
さらに日本でのみリリースされていたというカラオケ音源を使っての "Jambalaya"。
観客には予め "Jambalaya" の歌詞が配布されており、シンガロングできるようになっているというサービスぶりである。
アンコールは再びリチャード一人となって "We've Only Just Begun" を演奏した後、娘たちが再度加わって "Yesterday Once More" を観客と共に合唱。
またも涙腺崩壊ライブである。
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4月12日(水) 東京ガーデンシアター ボブ・ディラン

2018年のフジロック出演以来、5年ぶりの来日となった。
本来は2021年の春に予定されていたツアーがコロナの影響をもろに受けてキャンセルになってしまい、改めてプランされたものである。
ライブは予定の19時ぴったりに始まって、およそ100分間にわたって17曲を演奏した。
この間、ボブはグランドピアノから離れることなく、またMCもアンコールもないスタイルであった。
東京に先立つ大阪での3公演も東京とまったく同じセットリストであるとの情報を確認しており、さらに直前のヨーロッパ・ツアーでも同じセットリスト通りだったようである。
このライブでは、MC無し、アンコール無し、映像効果やモニター無し、しかもスマホ持ち込み禁止で、スマホは電源を強制的に切らされて、鍵付きのシールド・ケースに入れられてしまった。
いろいろ面倒くさい。
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4月15日(土) 日本武道館 エリック・クラプトン

毎回「これが最後」と言われるエリック・クラプトンは、2019年以来、4年ぶりである。
今回は、来日公演100回目を含む記念すべき来日で、しかも初日は、初来日と同じ日本武道館でのライブとなった。
私自身も1975年の2回目の来日からほぼ欠かさず観ており、ライブアルバム "Just One Night" の音源にもなった武道館公演にも行っているので感慨ひとしおである。 
今回のライブの前半はブルースを中心としたエレクトリックなセットで、"Key to the Highway" や "I'm Your Hoochie Coochie Man" を演奏した。
中盤はアコースティック・セットで、"Nobody Knows You When You're Down and Out" や "Tears in Heaven" のような定番曲に加え、ブルースのカバーを数曲演奏した。
なお "Tears in Heaven" の途中にはプロコル・ハルムの "A Whiter Shade of Pale" を挟み込んだ。
この2年間に数名のメンバーが亡くなったことへの追悼だろう。
最後は再びエレクトリックに戻って、"Badge" や "Layla" などのヒット曲を炸裂させた。
ここ近年、車いす姿を目撃されるなどエリックの健康に不安があったが、今回のライブは現役感あふれるものであった。
80年代に一時間以上遅れたうえ泥酔していてボロボロな演奏を見せられた経験からは、開演予定の19時ぴったりに始まるのも考えられないことである。
今回のライブは、この20年くらいの中ではベストに入るのではないか。
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4月20日(木) ビルボード横浜 PLAYING FOR CHANGE with Char

日本、アメリカ、ジャマイカ、南アフリカ、コンゴなど8か国からの総勢12名によるワールド・ミュージックの展示会のようなライブ。
ブルージーな曲もあったものの、ほとんどがリンガラやレゲエをベースにした天然のダンスミュージックだった。
Charはソロをあまり取らず、ほぼカッティングに徹していた。
シブくも楽しい時間だった。
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5月10日(水) ビルボード東京 ジョージ・クリントン & PARLIAMENT FUNKADELIC

ほぼ一年おきに来日しているジョージ・クリントン & PARLIAMENT FUNKADELICを観るのは3回目である。
80歳を超えているジョージ・クリントン総裁は前回の来日で終始座りっぱなしだったが、今回はいきなり客席に飛び込むなど非常に元気で、半分の時間は歩き回っていた。
彼も健康が回復したようで何よりである。
バンドのメンバーは総勢14名におよび、狭いビルボードのステージはひしめき合うようであった。
今回の来日では、10分に渡るギターソロなど、メンバーそれぞれにスポットを当てる、従来見られなかった配慮がされていた。
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5月12日(金) 川崎CLUB CITTA’ スティーヴ・ヒレッジ・バンド & ゴング

スティーヴ・ヒレッジ・バンドとゴングによる2018年以来5年ぶりの来日。
前回はビルボードでゴングにスティーヴがゲスト参加する形だったが、今回はしっかり2本立てのライブとなった。
とは言え、オープニングがゴングで、それにスティーヴとミケット・ジローディが加わったらスティーヴ・ヒレッジのバンドというものである。
ゴングは、複雑な変拍子と構成で、ピエール・モエランが主導権を握っていた頃の演奏を彷彿とさせるものであった。
一方、スティーヴ・ヒレッジが加わると、デヴィッド・アレンによる初期ゴングに近いものとなり、ライティング・ショウも Radio Gnome Invisible のアニメを多用していた。
ワウファズにエコーを効かせたスティーヴのギターが全開である。
しかし間に25分の休憩を挟んだとはいえ、ライブは3時間を超えており、演奏側の集中力と体力は大変なものあっただろう。
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6月26日(月) ブルーノート東京 ラリー・カールトン

通常の私の守備範囲から完全に離れたジャンルであるが、たまにはよい。
クルセイダースやスティーリー・ダンの曲をそれぞれ数曲演奏してくれたが、さすがに私でも知っているし、締めは "Room 335"。
リアルタイムで聴いたのは中学生のときだったので、もう半世紀も経っている曲なのかと思うと、しみじみする。
当時はロングヘア―だったラリーも、今や完全なスキンヘッドになってしまった。
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6月29日(木) Spotufy O-East ブラッディウッド

世界的に注目を集めている、ニューデリー出身の6人組のメタルバンド。
フロントは2人のリード・シンガー(というよりラッパー)が担い、定番のギター、ベース、ドラムに加え、インドの伝統的な打楽器奏者も参加している。
さらにベーシストは時折伝統的な横笛を吹くのだが、60年代のサイケ系のバンドやクーラ・シェイカーのような「ラーガロック」の風味は欠片も無い。
終始、爆音のメタルで、バンドも観客もヘッドバギングしっ放し、ジャンプしっ放しである。
ハードロックやメタルを半世紀聴いてきたのだが、これは完全に初体験であった。
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7月21日(金) 日本武道館 トト

コロナ禍を挟んでの4年ぶりの来日。
残念ながらオリジナル・メンバーはスティーヴ・ルカサーだけになってしまった。
しかし他のメンバーも多くのバンドやレコーディング・セッションで磨き上げた凄腕ばかりで、しかも全員がリードボーカルも執れるため、コーラスも絶妙である。
演奏した曲数は15曲で1時間半を超えるくらいだったが、"Hold the Line" "Rosanna" "Africa" などのヒット・パレードで、お腹がいっぱいになった。
アンコールはビートルズの "Little Help from my Friend"。
スティーヴがリンゴ・スターのバンドでツアーをする際の定番曲だが、スローバラードにアレンジしたもので、こちらも素晴らしい演奏だった。
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7月25日(木) Line Cube Shibuya   スパークス

2018年と2022年のサマーソニックで来日しているが、単独公演は2017年以来6年ぶり。
おりしもニューアルバム "The Girl Is Crying in Her Latte" がリリースされた直後であり、3割ほどの曲がここからのものだったが、"A Woofer in Tweeter's Clothing" や "Kimono My House" などからも幅広く選曲された。
飄々としたロンと、踊りまくるラッセルの好対象は相変わらずである。
ワールドツアーの最後が日本、しかも来日の最終日ということもあって、アンコール終了後も涙を浮かべて名残惜しそうに中々袖へ引っ込まない2人が印象的であった。
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7月26日(水) 日本武道館 Mr.Big

2017年の来日から6年ぶり。
この間に、残念ながらパート・トーピーがパーキンソン病で亡くなってしまい、今回はニック・ディヴァージリオをサポート・ドラマーに迎えての公演となった。
Wow Wowの生中継が入っていることもあり、19時きっちりに始まり、30曲近くを2時間半繰り広げた。
特にビリー・シーンはダブル・ネックのベースを1時間近く使い続けており、恐るべき体力である。
セットリストはヒット・パレードで、途中のアコースティック・コーナーはアリーナの中心にセリ出た花道での演奏となり感涙。
最後には各メンバーの家族に加えて、パットの遺族をビリーがステージ上で紹介するサプライズもあり、メンバーも観客も全員が涙腺決壊状態になってしまった。
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7月28日(金)~  30日(日) フジロック

コロナ蔓延まではフジロックかサマソニのどちらかに行くようにしていたのだが、私自身7年ぶりのフジロックになった。
今回の目当てはフー・ファイターズである。
2015年のフジロックで観たときは、デイヴ・グロールが骨折治療中で、椅子に座ったままだったことを思い出した。
残念ながらテーラー・ホーキンスが亡くなってしまうという事件を挟んでの再度のフジロックだが、デイヴはことあるごとに "For Fuji!" を叫び、まったく湿っぽくならずに最後まで駆け抜けた。
フー・ファイターズの日本でのライブは必ずゲストが参加するので、それも楽しみの一つであるが、今回はアラニス・モリセットが加わって、先日亡くなったばかりのシニード・オコーナーの "Mandink" を演奏。
さらに後半には翌日演奏する予定のウィーザーのパトリック・ウィルソンが現れ、"Big Me" に加わった。
最高である。
それから、フェスならではの楽しみ方の一つは、普段あまり縁のないアーティストやバンドを観ることである。
今まで一度もみたことがない矢沢永吉を見届けようというのも、今回の目的のひとつであった。
はっきり言って最高でした。
斜に構えて臨んだことを心底詫びたい。
「まもなく74歳になります。ストーンズは80歳でもがんばってるからね。ははは、言っちゃった」との自爆MCも素敵だった。
永ちゃんに頭を引っ叩かれたような思いをしたのも、今回最大の成果。

8月14日(月) ブルーノート東京 小野リサ

フジロックとサマソニの谷間の、ブルーノートでボサノヴァ。
いただいていた招待券を使ったので、ミュージック・チャージは無しで観ることができた。
小野リサのバンドでサックスを吹いていたブラジル出身のGustavo Anacletoさんは、直前のフジロックで永ちゃんのライブでも吹いていたことがリサのMCで発覚。
守備範囲が広すぎである。
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8月19日(土)~  20日(日) サマーソニック

フジロックから僅か3週間後のサマーソニック。
懸念された台風の影響はなく、空は晴れ渡り、とにかくクソ暑いが、初日は一日中マリン・スタジアムのスタンドから観戦することにした。
正午から始まった韓国の女性チームのニュージーンズから、すでにアリーナは溢れんばかりの人でいっぱいになっており、スタンドもてっぺんまで満席である。
一年前のストラッツでは、アリーナの前のほうに一塊の人がいるだけだったので、一年でこの変わりようには驚いた。
主催者側が「モッシュやダイブやるな」って言ってるのに、バンド自ら率先して客席のど真ん中にダイブするファール・アウト・ボーイ。
9年ぶりの来日となったブラー。
すっかり体が干上がってしまったが、最高であった。
なお、読売新聞が「大量の熱中症による搬送者が発生」と報じていたが、確かに殺人的な日差しだったので、日陰にいなければ多分10分で倒れただろうと思う。
やはりステージまで多少遠くても、スタンドの屋根の下で観戦するに限る。
二日目は、まずメッセ内のマウンテン・ステージで、ノヴァ・ツインズと、ももクロの二組の女性グループを観てから、再びマリンのスタンドへ移動。
この日の目当てはリアム・ギャラガーだったが、それまでK-Popやラップなど普段はほとんど縁のないジャンルの人たちのパフォーマンスをリラックスして楽しんだ。
リアムは、セットリストの半分がオアシス時代の曲で、観客と大合唱。
この時点で既に8時間経過しており、完全に力尽きてしまった。
リアムの後は再度マウンテン・ステージへ戻ってBabymetalを観るつもりだったが、体力も気力も完全に限界を超えていたため、ここで打ち止めである。
やはり真夏の酷暑の下でのフェス二日間はきつい。

9月19日(火) KT Zepp Yokohama エクストリーム

ニューアルバム "Six" を引っ提げての、7年ぶり、10回目の来日。
"It" や "Decadence Dance" といった古典的名曲で幕を開け、2時間にわたり19曲を演奏してくれた。
ニューアルバムからも4曲演奏し、アンコールはすべて新曲で占められていた。
自分達の曲の頭に、クイーンの "We Will Rock You" や "Fat Bottomed Girls"、ヴァン・ヘイレンの "Eruption"、ジェームス・ブラウンの "Sex Machine" を持ってくるような、先人に敬意を払う遊びも見せてくれた。
途中、"Midnight Express" でヌーノが8分に渡るアコースティック・ソロを披露し、そのまま "More Than Words" に突入したが、その他はひたすらファンキーでノリのいいハードロックで押し通した。
メンバー4人とも終演後もなかなか引っ込まず、名残惜しそうにしていたのが印象的であった。
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9月21日(木) Zepp DiverCity オリアンティ

2016年のリッチー・サンボラとの公演以来、7年ぶりの来日。
今回は自身のバンドを引き連れてのライブとなった。
途中で2つのアコースティック・ナンバーを演奏したが、それ以外はすべてヘヴィなハードロックとブルースである。
マイケル・ジャクソンのバックで演奏していた "Black and Whie" を披露したほか、自らヒーローと公言するサンタナの "Europa" やジミ・ヘンドリックスの "Voodoo Chile" もカバー。
アンコールも含めて1時間20分程度で、昨今ではコンパクトなセットだが、充実したステージだった。
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9月23日(土) Zepp DiverCity テスタメント / エクソダス / デス・エンジェル

西海岸スラッシュ・メタルの3バンドが The Bay Strikes Back と題したパッケージ・ツアーで来日した。
会場側から事前に「モッシュやダイブはお止めください」とのアナウンスがあったにもかかわらず、オープニングのデス・エンジェルから激しいモッシュが開始。
エクソダスは「写真を撮ろうが、ダイブしようが全然かまわないから気を付けてやってくれ」とのMC。
さらに最前列の客に向かって「左右に分かれろ」と指示して、わざわざサークルピットのための準備まで煽る始末である。
最後のテスタメントまでおよそ4時間、立ちっぱなし、暴れっぱなしで、完全に力尽きた。
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10月17日(火) 豊洲PIT スティーヴ・ヴァイ

スティーヴ・ヴァイの単独来日公演は2014年以来9年ぶり。
2014年のときはビルボードだったので演奏時間は1時間程度であり、その後の2019年の来日はザック・ワイルドやイングヴェイ・マルムスティーン、ヌーノ・ベッテンコートらとの "Generation X" としてだった。
たびたび来日してくれてはいたものの、2時間半にもわたってスティーヴの演奏を堪能できたのは初めてである。
セットリストはオープニングの "Avalanche" を含め、半分近くがアルバム "Inviokate" からのもので、ほぼインスト。
ギターをボーカルに模してのコール・アンド・レスポンスまでやってみせた。
途中、トリプル・ネックのギター「ハイドラ」を用いた凄まじい演奏の後は、会場に居合わせた日本人製作者を紹介する心遣いもあった。
長時間にわたるインストのライブだったが、まったく飽きることのないものであった。
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10月18日(水) TOKYO DOME CITY HALL テデスキ・トラックス・バンド

デレク・トラックスとスーザン・テデスキの夫婦を中心に、ツイン・ドラムやホーン・セクションなど総勢12名の大編成のバンド。
スーザンの強烈なボーカルとギターに絡んで、デレクのスライド・ギターが炸裂する。
来日直前の全米ツアーでは、連日、全曲総入れ替えのセットリストで演奏していたので、曲目はまったく予測がつかない。
この日はデレク・アンド・ザ・ドミノスの "Bell Bottom Blues" をカバーしたが、日によってはオールマン・ブラザースやレオン・ラッセルのカバーになることもあるようだった。
要するに、行けるものなら全日程行けということなのだろう。
21世紀も四半世紀過ぎているのに、こんな音を浴びることができるとは思わなかった。
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11月3日(金) Kアリーナ横浜 モトリー・クルー / デフ・レパード

デフ・レパードとモトリー・クルーのダブル・ヘッド・ライナーのライブ。
デフ・レパードは2018年から5年ぶり、モトリー・クルーは2015年以来、実に8年ぶりの来日となった。
この組み合わせで8月まで全米ツアーを行っており、横浜がワールド・ツアー再開の初日となった。
デヴィッド・ボウイの "Heros" が爆音で流れる中、予定の17時ぴったりにデフ・レパードから始まった。
デフ・レパードはニュー・アルバムの "Take What You Want" から始まり、最後の "Photograph" まで全17曲のヒット曲を一時間半にわたって繰り広げた。
後半、ジョーの声がかすれてきたのが残念である。
その後30分のインターバルを挟んで、モトリー・クルーが開始。
こちらも "Wild Side" から "Kick Start My Heart" までヒット・パレード。
引退したミック・マースの後継ギタリストであるジョン5が大活躍しており、さりげないフレーズの中にもトリッキーな技を繰り出して、ミックの穴を埋めるどころか、ライブを完全に牽引していた。
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11月19日(日) すみだトリフォニーホール ダリル・ホール / トッド・ラングレン

トッド・ラングレンとダリル・ホールの来日共演。
この二人の組み合わせで全米ツアーを行った直後の来日である。
会場の「すみだトリフォニーホール」は、2019年のトッド・ラングレン単独公演の際にも使った会場だ。
ダリル・ホールは2015年のホール&オーツ以来、8年ぶりの来日になった。
まず第一部はトッド・ラングレンが登場し、およそ一時間の演奏を繰り広げた。
一曲目の "Real Man" から、途中のモータウン・メドレーも含め、トッドらしさが何も変わっていない安定のライブだった。
トッドの後に20分ほどの休憩を挟んで、ダリルが登場。
バンドのメンバーは、トッドのときと変わらない。
ソロ・アルバムやホール&オーツの曲はもちろんのこと、ポール・ヤングに提供した "Everytime You Go Away" やユーリズミックスの "Here Comes the Rain Again" のピアノ弾き語りまで披露してくれた。
そしてアンコール一回目は、トッドも参加して "Wait for Me" や "Can We Still Be Friends" を演奏。
二回目のアンコールはお約束の "Private Eyes" で盛り上がった。
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11月24日(金) Line Cube Shibuya   ワイナリー・ドッグス

マイク・ポートノイ、ビリー・シーン、リッチー・コッツェンによるスーパー爆音トリオ。
このバンドとしては2016年以来7年ぶりの来日だが、ビリー・シーンは7月にMr. Bigで来日してから4か月しか経っていない。
客電が落ちて、グランド・ファンクの "We're an American Band" とジョージ・クリントンの "Atomic Dog" が爆音で流れる中、三人が登場。
アンコールの "Regret" でリッチーがピアノを弾いた箇所以外はバラードも無く、すべて爆音のハード・ロックで押し切った。
ビリー・シーンのベース・ソロは8分にも及んでおり、Mr.Bigでは彼なりに抑制をかけていたのだろうと推測された。
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12月2日(土) 有明アリーナ マネスキン

2022年のサマソニのマリンステージから1年半を経ての単独初来日で、丸二時間の演奏を繰り広げてくれた。
この期間に人気が世界的にうなぎ上りで、広大な有明アリーナも満席となっていた。
ステージはライティングを駆使した演出で、これも真昼間のサマソニからまったく異なるものであった。
途中、アリーナ席のど真ん中にステージが浮かび上がり、アコースティック・セットを披露するサプライズも。
ギターのトーマスは、4回に渡って客先にダイブして演奏し、ヴォーカルのアミアーノも客席にダイブして歌ってくれた。
現在進行形で最高峰のバンドである。
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毎年年末、必ずビルボードで観ていた岸谷香さんのライブが、なぜかこの冬は1月とのことで、マネスキンが年内最後のライブ観戦となった。
年が明ければすぐ、クイーン、ポール・ウェラー、クーラ・シェイカーなどが目白押しなので、とても楽しみである。
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