久保田直己 不撤不散
  • Home
  • Blog
  • Music
  • Politics
  • About

ブートで辿る1970年のレッド・ツェッペリン

18/5/2019

0 コメント

 
Picture
Photo by Paul Green on Unsplash

レッド・ツェッペリンのデビューからおよそ50年が経過した。
デビュー直後の1969年のライブについては、「1969年のレッド・ツェッペリン」と題したSo-netのブログ記事として既に纏めているので、ここでは続編として1970年のライブをブート音源中心に追いかけてみたい。
アルバムとしては、1970年に突入する直前の1969年10月、歴史的名盤 "Led Zeppelin II" がリリースされており、さらに1970年10月には大胆にアコースティックを取り入れた "Led Zeppelin III" が出されている。
ライブでも1970年前半は "I" や "II" に収録されたヘヴィーな楽曲ばかりだったが、早くも6月ころからは "III" の曲が演奏されており、セットリストが大きく変化した一年でもあった。
なおライブの日程や会場などの情報は、ledzeppelin.com を参照させていただいた。

1970年は年明け早々の1月7日から17日まで、全英ツアーで幕開けした。
ツアー3日目の1月9日、ロンドンの Royal Albert Hall でのライブは、正規の映像である「レッド・ツェッペリン DVD」として販売されている。
この頃、オープニングで演奏されていた "We're Gonna Groove" は当時レコードではリリースされておらず、1982年の "Coda" に収録されるまで待つこととなる。
なお1月9日はジミー・ペイジの誕生日であった。

​全英ツアー終了から一か月後、2月23日から3月12日はヨーロッパ・ツアーが行われた。
ツアー初日は、フィンランドの首都ヘルシンキである。

3月7日のスイスのモントルー・カジノでのライブの模様は、"Super Pop70" というラジオ番組で放送されている。

3月10日は、ドイツのハンブルグ。
この頃のセットリストの特徴の一つは、"How Many More Times" を即興で崩しまくって、様々なオールディーズをメドレーで演奏しているところにある。
この手法は、後程 "Whole Lotta Love" の演奏に引き継がれることとなった。

​ヨーロッパ・ツアーの直後の3月21日から4月19日は、いよいよ北米ツアーの開始である。
北米ツアー初日となった3月21日はカナダのヴァンクーヴァー。
この日、レッド・ツェッペリンはプレス・カンファレンスに応じている。

3月27日はカリフォルニア州の The Forum でのライブ。
この日は夜8時45分から11時15分まで、実に2時間半にわたるライブを繰り広げている。

​4月8日のノース・キャロライナ州ラーレーでのライブは、交通渋滞で開演が1時間近くも押してしまった。
悪いことにアンプも故障してさらに遅れる事態となり、観客も我慢の限界で爆発寸前の状態となった。
そこへ現れたレッド・ツェッペリンの怒涛の演奏で、観客のイライラは一気に吹き飛ばされてしまったのである。

4月17日のテネシー州メンフィスでのライブの数日前、レッド・ツェッペリンのメンバーは、メンフィス市の名誉市民を授与されることとなった。

​4月18日、アリゾナ州フェニックスではロバート・プラントの体調が優れず、ライブを1時間半ほどに短縮せざるを得ない事態となった。
翌日のラス・ヴェガスでのライブはキャンセルとなっている。

​4月19日を最後に北米ツアーを終了したレッド・ツェッペリンは、5月から "III" の録音を開始した。
アルバムの制作は8月までかかっているが、6月22日から7月19日までのヨーロッパ・ツアーと並行しての作業だった。
6月28日にイギリスで行われた Bath Festival の音源では、"III" に収録されている "Immigrant Song" や "Since I've Been Loving You" を聴くことができる。

​ヨーロッパ・ツアーに続く8月10日から9月19日の期間は、この年最後の北米ツアーとなった。
北米ツアー初日はヴァージニア州のハンプトンで行われたが、このライブは長年の間、8月15日もしくは17日と考えられていた。
近年確認された記録で、8月10日のことであると判明したらしい。

​実際、8月15日のライブの会場は、コネチカット州ニューヘイブンとなっている。

​そして8月21日、オクラホマ州タルサのアセンブリー・センター。
ここでは "Whole Lotta Love" の中間部に様々なオールディーズを挟み込むアドリブが披露されている。
このスタイルはその後数年間続けられることとなった。

ワイオミング州ミルウォーキーでの8月31日のライブは、元々27日に予定されていたものだった。

9月2日、カリフォルニア州オークランドでは、アンコールで "Train Kept a Rollin" "Blueberry Hill" "Long Tall Sally" が演奏されている。

​9月3日はカリフォルニア州サンディエゴ。

9月4日、カリフォルニア州イングルウッドでのライブは、 "Blueberry Hill" とのタイトルの「ブートの名盤」として知られている。

​9月6日、ホノルルでは19時と22時半からツーセットでライブが行われた。
公式YouTubeチャネルでは、セットリスト最後の曲 "Communication Breakdown" が公開されている。


​9月19日、ニューヨークのマディソン・スクェア・ガーデン。
前日18日に亡くなったジミ・ヘンドリックスに捧げる内容が含まれている。
なおこの日も一晩でツーセットをこなすという超人的なライブだった。

こうして1970年のレッド・ツェッペリンのツアーは終了し、10月5日の "Led Zeppelin III" リリースを迎えることとなる。
0 コメント



返信を残す

    Categories

    すべて
    Business
    Law
    Music
    Social

    RSSフィード

不撤不散
HOME        BLOG        MUSIC        POLITICS        ABOUT
All copy right reserved.  Since March 18 2017.
  • Home
  • Blog
  • Music
  • Politics
  • About