久保田直己 不撤不散
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1970年  ロック黄金期の幕開け

17/12/2019

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Photo by Humphrey Muleba on Unsplash
いつの間にか21世紀も20年あまりが経過し、2020年になろうとしている。
ロック史上でエポックメイキングとなった1970年からちょうど半世紀である。
この年、不仲が伝えられていたビートルズからとうとうポール・マッカートニーが脱退し、遂にビートルズは解散してしまった。
そして年末近くになるとジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリンが27才という若さで相次いで亡くなっている。
1960年代の終焉ともいうべき象徴的な出来事だ。
しかし解散したビートルズからはポール、ジョン、ジョージがソロ・アルバムを発表しており、またブラック・サバス、レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイドらがアルバムをヒットさせている。
70年代ロック黄金期の始まりである。

世界情勢に目を向けると、アメリカによる北ベトナム爆撃再開やカンボジア介入で、インドシナ戦争が出口の見えない泥沼と化していた。
東欧では「プラハの春」が踏みにじられ事実上の終焉を迎えた一方、南米のチリで史上初の選挙によるアジェンデ社会主義政権が誕生している。
(なおアジェンデ社会主義政権は、CIAと結託した軍部ファシストの軍事攻撃を受け、1973年に崩壊してしまった。)
日本では、よど号ハイジャックや三島由紀夫割腹など衝撃的な事件があったものの、前年の東大・安田講堂陥落から学生運動が急速に収束し、大阪万博で浮かれる能天気な世相が蔓延し始めた。
その一方で沖縄では嘉手納がアメリカの軍事戦略拠点として固定化され、また米兵による女性轢殺が発火点となって、抑圧された沖縄の怒りがコザ暴動として炸裂した。
沖縄を日本とアメリカが踏みつける構図は、50年を経た現在もまったく変わっていない。

1/4  ビアフラ戦争が終結
1/28  バンド・オブ・ジプシーズ解散

2/2  エリック・クラプトンがデラニー&ボニーの全米ツアーに参加

2/7 ショッキング・ブルー「ヴィーナス」全米一位

2/14  スライ&ファミリー・ストーン「サンキュー/エブリボディ・イズ・ア・スター」全米一位二週

​2/28  S&G「明日に架ける橋」全米一位六週
3/1  アメリカ軍、嘉手納基地を新たな輸送戦略基地に決定
3/14 大阪万博開幕
​3/18 カンボジアのクーデターでロン・ノル将軍が実権掌握
3/31 よど号ハイジャック事件
4/1  マサチューセッツ州がベトナム戦争離脱を表明
4/1  映画「ウッドストック」公開
4/4  ジャニス・ジョプリンがニュー・ビッグ・ブラザース&ザ・ホールディング・カンパニーでライブ
​​4/10  ポール・マッカートニーがビートルズ脱退、ビートルズ解散

4/11  ビートルズ「レット・イット・ビー」全米一位

​4/22  ベトナムのアメリカ軍15万人削減発表
4/30  アメリカ軍のカンボジア侵攻に対して全米で抗議デモ
5/1  アメリカ軍が北爆再開
5/4 ケント州立大学反戦デモで州兵が発砲し死者4人

5/9  ゲス・フー「アメリカン・ウーマン」全米一位三週

​5/16  CSN&Y 「デジャ・ヴ」全米一位
5/23  「マッカートニー」全米一位三週

​5/24  フリートウッド・マックからピーター・グリーン脱退
6/7  ニューヨークでロック・オペラ「トミー」開幕
6/14  デレク&ザ・ドミノスがロンドンで初のライブ
6/26 チェコスロバキア共産党、アレクサンドル・ドプチェク前第一書記など改革派幹部を除名し、プラハの春事実上終焉
7/11  スリー・ドッグ・ナイト「ママ・トールド・ミー」全米一位二週
7/18  ピンク・フロイドがハイド・パークで「原子心母」演奏

7/24  カーペンターズ「遥かなる影」全米一位四週

​7/26  ジミ・ヘンドリックス、故郷シアトルでの最後のライブ
8/6  広島原爆投下の日にジャニス・ジョプリンやポール・サイモンらがニューヨークで反戦ロック・フェス
8/8  「ブラッド、スウェット&ティアーズ3」全米一位二週
8/23  ヴェルヴェット・アンダー・グラウンドからルー・リード脱退
9/6  ジミ・ヘンドリックス、西ドイツで生前最後のライブ
9/13 大阪万博閉幕、延べ入場者数約6421万人
9/18  ジミ・ヘンドリックス死亡
10/4  ジャニス・ジョプリン死亡
10/8 アレクサンドル・ソルジェニーツィン、ノーベル文学賞受賞
10/10  ブラック・サバス「パラノイド」全英一位二週

​10/24 チリ大統領選で人民連合のサルバドール・アジェンデが当選し社会主義政権誕生
10/24  ピンク・フロイド「原子心母」全英一位

10/26  モハメッド・アリが再度世界チャンピオンに
10/31  レッド・ツェッペリン「III」全米一位四週

​11/3 サルバドール・アジェンデがチリ大統領に就任
11/12  ジム・モリスン最後となるドアーズのライブ
11/21  ジミ・ヘンドリックス「ヴードゥー・チャイル」全英一位
11/25 三島由紀夫、市ヶ谷の自衛隊駐屯地にて割腹自決

​12/11  ジョン・レノン「ジョンの魂」リリース

​12/20 コザ暴動
12/26  ジョージ・ハリスン「マイ・スウィート・ロード」全米一位

あの1970年から50年後の2020年、私たち日本人はオリンピックだのカジノだのと浮かれていられる状況にあるのだろうか。
50年前の音楽を聴きながら、この閉塞した社会にどうしたら風穴を開けることができるのか、考えてみたいものだ。
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